炎色反応の利用のされ方

屋外での利用

炎色反応を利用した代表的な存在はやはり夏の夜空を彩る花火かもしれません。花火には、炎色反応をする物質と一緒に火薬が混ぜてあり、その組み合わせの種類によって炎の色が変わるように工夫されています。

 

この花火ほどはポピュラーではありませんが野外演出用のツールとしても炎色反応が利用されています。野外演出用の炎色たいまつは前述のキャンドルに準拠した構造になっています。容器はアルミ缶をはさみで切って作るだけでも大丈夫です。

 

原理は出したい炎の色になるように発色剤のどれかとメタノールを加えることです。ホウ酸なら緑色、塩化ストロンチウムは赤色、塩化リチウムは深紅、ヨウ化カリウムはオレンジ色、塩化カルシウムは青色、塩化ナトリウムはオレンジ色となります。何も入れない場合は青色です。

 

たいまつとなる角材の先に防火用カーテンなど布そのものが燃えないものを巻きつけて針金で固定しますが、布が落ちてこないよう釘を打っておいた方がいいでしょう。これに発色剤を加えたメタノールを浸み込ませれば完成です。

 

野外演出用のカラートーチも簡単に作れます。カラートーチの場合はアルコール、ステアリン酸、発色剤を比重を考慮しながら100ccのビーカーに入れ、熱いお湯を入れた500ccのビーカーに加えて湯せん液が透明になるまで混ぜます。透明になったら、丈夫なアルミカップに注いで冷えればゲル状になり完成です。後は空き缶などを使ったトーチの中に入れて使います。高い位置からキャンプファイアの薪の中に垂らすと炎の滝ができてキレイです。